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蒸発旅日記

20051113つげ義春の「新版 貧困旅行記」(新潮文庫)の中の「蒸発旅日記」。
語り部である「私」が、産婦人科の看護婦S子と結婚しようと、一方的に決めてはじまるこの「旅」は、途中、出会ったストリッパーM子に再会に行き、しかしM子は散歩に出ていて会えず、「私」がバスに乗ったところで、静かなクライマックスを迎える。
「私は去り難くなりバスの後方へ目をやった。と、そこにM子の姿が目に映った。M子は乳母車を押していた。座長の子供の子守をしながら散歩をしているのだった。まぶしく照り返すアスファルトの道をぼんやりした面持ちで、バスの後方に近付いて来た。(以下、略)」
この続きを読んだ多くの読者の感情は、「感動の涙」なんかに昇華されることはなく、やるせなさとなってとめどなく胸にこみ上げてくるだろう。
同作品は2003年、山田勇男監督により映画化された。

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