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商業演劇

べつに聞き耳たてていたわけではないのだが、劇場の客席で、たまたま若い客が「商業演劇」について話しているのが聞こえてきて、しかしその内容がどうもチグハグで、それゆえ、ますます耳を澄ましてしまった。
というのも、話題になっているのが、テント芝居なんだもの。
大辞林・第二版によれば、「商業演劇」とは、「営利を目的に興行される演劇」とのこと。
これじゃあ、なんだかわからない。チケットを売っている以上、多かれ少なかれ「営利を目的」としているともいえるし。
その若い客の理屈にしても、こうであるらしい。くだんのテント芝居は、安くはないチケットで多くの観客を動員しているのだから、それ相当のお金が動いているはずで、「商業」と呼ぶにふさわしい、と。
あながち間違いとも言いきれないが、しかし普通、商業演劇といったら、スターが主役を務める、東宝とか松竹とかの大資本による興行を指す。
もっともテント芝居がすべてアングラであるとは限らないし、それぞれのジャンルの厳密な定義を求められると困ってしまうのだけれど。

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