ここがロドスだ、ここで跳べ
イソップ童話の作者とされる、古代ギリシアのアイソポスの寓話の言葉である。ロドス島の競技会で大跳躍をしたと吹聴する者に、まわりの人がではここがロドスだと思って、ここで跳んで見せろと言ったのである。ここで跳ばねば、どこで跳ぶ、人生もまたしかり。あの仕事をさせてくれたら、あの機会に恵まれたら、と話を他にふる前に、今、ここで自分の取り組んでいることに専念する。この言葉は、ヘーゲルが『法の哲学』で引用していることでも有名である。どこかに理想の社会を求めるのではなく、今、実現された社会の理性的な秩序を把握し、そこを足場にして現実の只中で生きよという意味である。まずは与えられた現実の中で、自己のパフォーマンスを最高度に発揮することである。ここで跳べない人間が、他のところで跳べようか。
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