ぬ
「ぬ」の基本的な意味は完了です。否定(打消)の「ぬ」というのは「ず」という打消の助動詞の連体形です。
見分け方としては、否定(打消)の「ぬ」は連体形なので、「ぬ」の後ろに体言(名詞)がきていればその「ぬ」は否定の「ぬ」です。
一方、完了の意味で「ぬ」が出てきたときは、その「ぬ」は終止形です。完了の助動詞「ぬ」の活用は、
未然形 な
連用形 に
終止形 ぬ
連体形 ぬる
已然形 ぬれ
命令形 ね
なので、「ぬ」となるのは終止形のときだけです。終止形ということは、「ぬ」の後ろに句読点( 、や 。)がきていればその「ぬ」は完了の「ぬ」です。また、句読点のほかにも、「まじ」、「めり」、伝聞・推定の「なり」、「らし」、「らむ」、「べし」は終止形接続の助動詞なので、これらが後ろにきたときも完了の「ぬ」と判断できます。
また、後ろの語だけでなく前の語から判断できるときもあります。前の語が未然形なら否定(打消)の「ぬ」、連用形なら完了の「ぬ」です。
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