清水博子
https://www.excite.co.jp/news/article/E1384156722635/?p=4
石川忠司さんはどういう意味で、清水博子の散文が〈不潔〉と言ったのか。
私なりに言い換えると、読者に緊張感を与え、ストーリーそれ自体に没頭させないためのノイズが、計算ずくで数多く文章に埋め込まれているということだ。
ストーリーやキャラクターに集中させてくれる、つるんとした文章のほうが、多くの人には好かれるだろう。つるんとした文章は清潔で埃ひとつ落ちていない。埃や塵を書いてもつるんとしている。でもそういう文章は、退屈な文章になる。だから世間で人気の小説はしばしば、ただオタクっぽくて退屈なのだ。つるんとした文章で書かれた小説のうち、その人工的な感じや表面温度の低い感じを魅力にできるのは、ごく少数の例外だけだ。
「スクラップ」カテゴリの記事
- 大江戸線路線図(2024.09.14)
- 切通し(2024.09.13)
- 奇習(2024.09.13)
- かごの鳥(2024.09.11)
- 主体的に主体性を放棄する(2024.09.10)
コメント