清水博子
https://www.excite.co.jp/news/article/E1384156722635/?p=4
石川忠司さんはどういう意味で、清水博子の散文が〈不潔〉と言ったのか。
私なりに言い換えると、読者に緊張感を与え、ストーリーそれ自体に没頭させないためのノイズが、計算ずくで数多く文章に埋め込まれているということだ。
ストーリーやキャラクターに集中させてくれる、つるんとした文章のほうが、多くの人には好かれるだろう。つるんとした文章は清潔で埃ひとつ落ちていない。埃や塵を書いてもつるんとしている。でもそういう文章は、退屈な文章になる。だから世間で人気の小説はしばしば、ただオタクっぽくて退屈なのだ。つるんとした文章で書かれた小説のうち、その人工的な感じや表面温度の低い感じを魅力にできるのは、ごく少数の例外だけだ。
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