感動ポルノ
この言葉は、障害者が障害を持っているというだけで、あるいは持っていることを含みにして、「感動をもらった、励まされた」と言われる場面を表している。そこでは、障害を負った経緯やその負担、障害者本人の思いではなく、積極的・前向きに努力する(=障害があってもそれに耐えて・負けずに頑張る)姿がクローズアップされがちである。「清く正しい障害者」が懸命に何かを達成しようとする場面をメディアで取り上げることがこの「感動ポルノ」とされる。また、紹介されるのは常に身体障害者であり、精神障害者・発達障害者が登場することはほとんどない。
日本においては、2016年8月28日にNHK Eテレが『バリバラ〜障害者情報バラエティー〜』「検証!『障害者×感動』の方程式[6]」で感動ポルノを取り上げ、裏番組に当たる24時間テレビを批判した。
英国BBCは1996年、障害者の「困難に耐えて頑張る」姿ばかりが描写されがちなことに対する抗議運動を受けて「障害者を“勇敢なヒーロー”や“哀れむべき犠牲者”として描くことは侮辱につながる」というガイドラインを制定している[6]。
また、2020年の新型コロナウイルスにおける医療従事者への感謝として「コロナ(ウイルス)と戦う医療従事者の皆さまへお礼のメッセージ(拍手)を送りましょう」と自治体やタレントが音頭を取るケースもあり、「感動ポルノ」「全体主義的」だと批判されるケースもあるという。
コメント