件
件は生まれて三日にして死し、その間に人間の言葉で、未来の凶福うぃ予言するものだと云うことを聞いている。こんな者に生まれて何時迄生きていても仕方ないから、三日で死ぬのは構わないけれども、予言するのは困ると思った。第一何を予言するんだか見当もつかない。けれども、幸いこんな野原の真中にいて、辺りに誰も人がいないから、まあ黙っていて、このまま死んでしまおうと思う途端に西風が吹いて、遠くの方になんだか騒々しい人声が聞こえた。
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