ジュリアン・デュヴィヴィエ監督『舞踏会の手帖』
https://ja.wikipedia.org/wiki/舞踏会の手帖
未亡人になった若いクリスティーヌが、16歳の時の初めての舞踏会の手帖を頼りに、昔の踊り相手を訪ねて回る。 ジョルジュの家では、母親が迎えた。クリスティーヌに恋していた彼は、彼女の結婚を知って自殺し、母親は狂っていた。 文学少年だったピエールはキャバレーのあるじ兼泥棒に崩れていた。クリスティーヌがむかし通りに唱える詩に付き合ううち、警察の手が回って引かれて行く。 作曲家志望だったアランは神父になっていた。恋人に捧げる曲をピアノで弾いたが、恋人は耳もかさず、ほかの男と笑い興じていたと、当の相手のクリスティーヌに、三人称で語る。 詩人気取りだったエリックはアルプスのガイドである。久し振りのクリスティーヌと意気投合して、無人の山小屋に同宿しようと決めた時、遭難事件発生をふれる鐘が響き、山男は直ちに雪の斜面を滑りくだる。 政治家を目指したフランソワは、田舎町の大立者の町長で、その再婚の挙式に町じゅうが湧いていた。ちょうどいい、式に出てくれとクリスティーヌを迎え、自作自演のワンマン挙式を陽気に進めるが、その裏で彼はならず者の養子に手を焼いていた。 ティエリーは医者にはなっていた。しかし、堕胎で稼ぐ陰の医者で、精神障害の発作に悩んでもいる。クリスティーヌと貧しい食卓を囲むうちにそれが出て、彼女は妻女に、二度とくるなと追い出される。 生まれ故郷の町では、ファビヤンが美容師を愛想よくやっている。むかしの会場で舞踏会があるからと誘う。16歳という少女は、初めての舞踏会に興奮しているが、今の目には安手で、クリスティーヌに残る20年前の、夢のような思い出との落差にがっかりするのであった。 旅から帰ると、むかし恋したジェラールの住所が知れた、すぐ近くだという。行ってみる。彼は直前に世を去っていた。遺した豪邸が今日人手に渡ると、残された子供が言う。クリスティーヌは彼を引き取り、母親の愛を注ぐ気になった。初めての舞踏会に送り出す時にいう。「少し緊張するでしょう。初めての煙草の時くらいに。」
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