半側身体失認と関連症状
半側身体失認を麻痺肢に対して所属感を認めない狭義の半側身体失認と麻痺肢に対して妄想的信念を抱く身体パラフレニアに分けて,最近の知見を整理した.レビューされた多くの症例では麻痺肢の非所属感と他人帰属化を呈していたが,一部の症例では麻痺肢の人格化や片麻痺憎悪を認めた.半側身体失認の責任病巣としては頭頂側頭葉を含む右半球の広範な損傷が疑われ,それに加えて前頭葉内側部が重要な部位であった.身体パラフレニアはそれらに加えて前頭葉眼窩部や島回,視床,扁桃体の損傷を認めた.半側身体失認,とくに身体パラフレニアの発現機序としては,カプグラ症候群との関連が指摘されているが,陽性症状としてのメカニズム解明を進めることが必要と考えられた.
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