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2019年1月15日 (火)

シェーグレン症候群

主に涙腺、唾液腺といった外分泌腺が標的となることを特徴とする全身性自己免疫性疾患の一型であり、リンパ球浸潤が腺組織の障害することで、腺分泌能の低下、眼と口腔内の乾燥症を来す。多彩な自己抗体や高γグロブリン血症の出現などの免疫学的異常を認め、病態の経過中は涙腺、唾液腺のみならず、全身の臓器や粘膜表面に障害を及ぼし得る。
他の自己免疫疾患との合併も多く、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎/皮膚筋炎、混合性結合組織病などと合併する二次性(続発性)SjSと、これらの合併のない一次性(原発性)SjSとに分類される。さらに一次性SjSは病変が涙腺、唾液腺に限局する腺型と、病変が肺・腎臓・膵臓・皮膚・血液・末梢神経など全身臓器に及ぶ腺外型に分けられる。
病像の本態は唾液腺や涙腺といった腺組織へのリンパ球浸潤にあるとされている。浸潤細胞は主にCD4+T細胞からなるがCD8+T細胞も存在している。腺組織に浸潤したリンパ球より活性化された上皮細胞は細胞死を増加させ、このアポトーシス細胞表面に発現した抗SS-A/Ro抗体や抗SS-B/La抗体の発現亢進によりさらに自己免疫反応が活性化されることで、腺細胞の破壊がより進行すると考えられている。近年、異常なアポトーシス、サイトカインバランスとToll様受容体(Toll-like receptor, TLR)の活性化、小血管周囲のリンパ球浸潤がSjSの症状発現前に既に局所組織に存在していることが報告されている。病変組織においてB細胞はより進行した病期部位において認められる。全身性に認められる多彩な自己抗体産生とポリクローナルな高ガンマグロブリン血症といったSjSの病態にはB細胞の活性化が関連しているとされ、こういった全身所見を認める場合悪性リンパ腫発現のリスクが高まるとされている。SjSがリンパ増殖性疾患とも称される所以である。
徐々にSjSの組織学的病態の理解はすすんでいるが、腺細胞に対する細胞浸潤や抗SS-A/Ro抗体や抗SS-B/La抗体、リウマトイド因子(rheumatoid factor, RF)などの多彩な自己抗体産生が病態形成にどのような役割を担っているのかは未だ完全には解明されていない。発病の誘因としてHLAをはじめとした遺伝的背景に加え、女性ホルモンの関与、ヒトT細胞型白血病ウイルスⅠ型(human T-cell leukemia virus type 1, HTLV-1)やC型肝炎ウイルス、Epstein-Barrウイルス(EBV)などのウイルス感染といった環境要因が考えられている。

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