中観派
インド大乗仏教思想史上の一学派。ナーガールジュナ (龍樹) ,その弟子のアーリヤデーバ (→提婆。2,3世紀頃) ,アーリヤデーバの弟子のラーフラバドラ (200~300頃) の学系をいう。中観派が学派として明確な形をとったのは,ブッダパーリタ (仏護。 470~540頃) の時代からで,教学の根本は有や無に執着することのない空 (くう) の立場である。すべては空であるからこそ実践が可能であり,もしも空でなかったならば目標を目指して努力することも不可能であると主張する。ブッダパーリタの時代以後,空の認識方法について学派内で意見が分れ,2派が生れた。一派はブッダパーリタの系統でプラーサンギカ (必過性空) prāsaṅgika派と呼ばれ,もう一派はバビヤ (清弁。 490~570頃) に代表されるスバータントリカ (自在論証) Svātantrika派である。
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