ビオスとゾーエー
アガンベンはハンナ・アーレントの理論におけるゾーエ(剥き出しの生・生物的な生)とビオス(社会的政治的生・生活形式における諸活動)、そしてとりわけビオス・ポリティコス(偉大な行動と高貴な言葉を生きること)についての思考を批判的に継承している また、フーコーは「近代が生政治を生み出した」と言ったが、アガンベンはこれを批判し、政治はその起源から生政治であったとする。アガンベンによれば、ローマ時代の特異な囚人「ホモ・サケル」とは、bios(ビオス、社会的・政治的生)を奪われ、zoe(ゾーエー、生物的な生)しか持たない存在であるという。アガンベンはそのような生を、ベンヤミンを受けて剥き出しの生と呼び、生政治はこの「剥き出しの生」を標的にしていると説いている。
しかし、このようなアガンベンのフーコー読解には批判がある。2006年に出版された日本の雑誌『現代思想』のアガンベン特集号では、寄稿された論文の多くがアガンベンを批判する論旨になっており、人々を驚かせた。
しかし、このようなアガンベンのフーコー読解には批判がある。2006年に出版された日本の雑誌『現代思想』のアガンベン特集号では、寄稿された論文の多くがアガンベンを批判する論旨になっており、人々を驚かせた。
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