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2017年5月20日 (土)

テロ等準備罪

政府は二十一日、「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案を閣議決定する方針。この法案に対しては、各界に反対の動きが広がっていて、文化界でも懸念の声が上がる。昨年まで約十年間、日本劇作家協会長を務め、沖縄を題材とした作品を多く手がける劇作家・演出家の坂手洋二さん(55)に聞いた。 (村上一樹)

 -なぜ「共謀罪」法案に反対なのか。

 「演劇は人間が集まることで成立する表現。(法案は)人間同士のコミュニケーションの自由や、表現の多様性を否定することにつながる」

 -具体的には。

 「表現上、今ある仕組みに疑いを持つこともある。より面白く、深く、豊かな表現をしようとするとき、既成の枠を超えて想像することは当然ある。そうした言論、表現の自由に恣意的(しいてき)に『共謀罪』が適用されると、脅威になりかねない」

 -現実的に、どんなことがあり得るか。

 「『誰かが爆破作戦を考えている』という設定で戯曲を書くため、何人かで資料を集めたり買ってきたりすると、思いもせず『共謀』として適用されてしまうかもしれない。フィクション(創作)のためだと言っても、判断するのは捜査機関だ」

 -日本劇作家協会は二月に緊急アピールを出した。

 「二〇〇六年四月に『共謀罪に反対する表現者の緊急アピール』を出した。当時と名前が変わっても、『共謀罪』には変わりない。なぜ性懲りもなくまた出すのか。昔の治安維持法につながる法案であることは間違いない。またアピールを出さなくては、と」

 -沖縄県名護市での新基地建設反対運動に影響するとの指摘も。

 「影響は大変大きい。座り込みや、(建設現場に)車両を入れるのを阻止することも、計画段階で止められてしまう。いろんな人が勾留されてしまう恐れを危惧している」

 

すでに共謀罪のある多くの国ではそれが原因で「表現の多様性」が否定されているのだろうか? 
私は寡聞にして知らない。
もしも日本のケースが特別だというのであれば、それらの国々と比較してどこがどう違うのだろう? 
「放射能」の問題にしてもそうだが、そういう比較がされぬまま単に「みんな」の数に頼るから、今どきの左翼の言説は説得力がないのである。 

経済学でティンバーゲンの定理というのがある。
〈N個の独立した政策目標を同時に達成するためにはN個の独立な政策手段が必要である〉
考え方としてはこれではないか。つまり、テロに備えるのだという大きな方向・目標が、まず、ある。多くの国民はこの必要性を認めている。
そのうえで、懸念される個別のケースに対処する法を整備すればいい。監視カメラなんかと同じだ。これが常識的な大人の考え方。
 

「判断するのは捜査機関だ」という左翼的紋切り型の言説がここでも語られているが、その捜査機関もまた法の枠組みの中で機能するわけだ。べつにお巡りさんが気分次第でそこらの市民を逮捕できるわけじゃない。例外的なケースをマンガチックに想定し、二元論で全体を否定するなど建設的な議論とはいえない。
 
むろん法律が万全ということはないだろう。
己の立場を利用し、組織を私物化して薄汚いチョンボをやる者はどこにでもいる。
たとえば戯曲賞の下読みでハネられたホンの作者が選考委員の弟子だという理由でちゃっかり二次審査を通っていたり。

それはそれで裁かれればいい。

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