古井由吉『男たちの円居』
「円居」は「まどい」と読む。
大辞林 第二版によれば、『〔古くは「まとい」。円(まと)居(ゐ)の意〕(1)まるく居並ぶこと。車座になること。 「若き紳士等は中等室の片隅に―して/金色夜叉(紅葉)」(2)親しい人たちが集まり、語り合ったりして楽しい時間を過ごすこと。団欒(だんらん)。 「ストーブを囲んでの―を楽しむ」』とのこと。
ATOKで「まどい」を変換すると、先頭に「惑い」と出た。むろん偶然だろうけど、妙に納得する。
初出は「新潮」昭和45年5月号。パソコンはおろかワープロもない時代に書かれたこの作品の言葉が、不気味に読者の皮膚にまとわりつく。
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