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2017年5月23日 (火)

演技

「ちゃんと見ろ」「ちゃんと聞け」ということを演出家なら誰でも一度は稽古場で言ったことがある。
で、素人の役者は「見てますが?」「聞いてますが?」ってなる。
「ちゃんと」のコードを共有していないからだ。翻って、素人には容易に実感しがたい「ちゃんと」が存在するってこと。
 
確かに、聞いている/聞いていない、見ている/見ていないは、ほんらいその本人にしかわからない。
けれど、いくら「見ている」「聞いている」と演者が強く主張したところで、観客の目にそう映らなかったら意味がない。
 
舞台には「現実」とは異なる固有のパースペクティブ=遠近法がある。それは「観客の目」の介在による構造の話。精神論では決して克服することができない。
その構造を活用して演者が役(≠役者)の「内面」を唯物的に外化=可視化すること。
細部におけるその技術の総体が「演技」ってことだろう。

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