2019年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

脚本をお探しの方へ

« ホームセンター | トップページ | 喫煙シーン »

2017年5月25日 (木)

積分

誰が言ったのだったか失念したが、「物語」というものは始点Aと終点Bをあらかじめ決めて間に線分ABを引くようなものだ、という考え方がある。
自戒の念も込めて、私はこれを明確に否定したい。
それはもっと積分に近いイメージ。つまりAB'がB'B''を呼び込み、それがまたB''B'''を呼び込み、その果てにやっとBが現れ、結果として線分ABが完成する。
「物語」というのはそうやって常に事後的なもの。呼び込まれた奇跡の総体。
願わくは、そうして現れたBもまたそこで完結せずに、さらに先に伸びていこうとしてほしい。
 
だから戯曲であれ小説であれ文芸作品というものは、そこに作者が現れてしまうものではあっても、作者の「意見」を表明する場ではないし、そのために登場人物を利用することなど許されない。私はそう考える。
 
B'、B''、B'''と、新たな「点」を得るその都度、すでに引かれた線を振り返り、そこから影響を受け続ける。
それが文芸作品の「作者」というものだ。
最初にAを書きつけたときの「私」はもういない。

« ホームセンター | トップページ | 喫煙シーン »

コラム」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ホームセンター | トップページ | 喫煙シーン »