読む
俳優が戯曲を「読む」ということは、書かれてある台詞を淀みなく、感情を込めて発声すればいいというものでは全然、ない。
作品の〈世界観〉を踏まえてテクストの言葉を我が身に接続すること。それが俳優にとっての〈読む〉という行為だ。
〈世界観〉というのは作者の思想や主義主張などとは、なんら関係がない。あくまでテクストの要請に基づく。
〈テクスト〉の語源はラテン語で「織る」の意である。テクスチャ=織物から派生した。そのいわば“織り目”が形作る陰影が作品の〈世界観〉なのだ、と私は思っている。
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