パロール/エクリチュール
色々なフェスやワンマンライブを経験させてもらって一番身についたなと思うのは、ステージに立つ勇気。この3人だからBABYMETALなんだ、という自信がついた。私達の目標は『BABYMETAL』と言うオンリーワンのジャンルを確立していきたい(SU-METAL)
— SakuraWordsBot (@sakura_words) 2016年10月17日
今や、すうさんにタテつくことができる人などいないわけで、だから〈私達の目標は『BABYMETAL』と言うオンリーワンのジャンルを確立していきたい〉というのはおかしい、〈私達の目標は~確立することです〉あるいは〈私たちは~確立したい〉にすべき、なんてことは私もいわない。
のではなく、論点はパロールとエクリチュールについて。
おそらく〈私達の目標は〉と言った時点で、すうさんの頭の中には〈確立することです〉という結びがあった。けれど、自ら言葉を連ねるうち、正確な主語が忘れられ、シンタックスを踏み外してしまった。
こういう「ホツレ」って日常的によくあるわけ。
で、ホツレをパロールの身体性と評価するなら、口語で戯曲を書く際に無視できない。どこまでテクストに書き込むかって問題になる。
今時点の私の結論は、やはり〈私達の目標は『BABYMETAL』というオンリーワンのジャンルを確立することです〉で良い。
なぜなら、書かれたものを俳優が口にする際に、しばしばホツレは起こるから。むしろ書かれてあるとおりに発声されることの方が稀なわけです。
だから、それがテクスト内で構造化されたものである場合を除き、ホツレは「偶然」に委ねてしまう。それは「演出」の領域なんだ、と。
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