サミット
ピタパタの旗揚げ公演「ジョマクノギ」は、石碑の除幕式に一族が集結する話。(http://homepage2.nifty.com/k_imai/libraly.html)
劇中、ある女が夫に「滝を見に行こう」と誘われ、断るシーンがある。
「行こうよ。ミゴトな滝らしいよ」
「水が落ちてるだけでしょ」
今、正確な台詞を確認しようとしたら、そういう台詞がない! なんで?! カットしたんだっけ?
初稿では確かにあったんです。
「滝」は観光地として成立している。
多くの人がそのイメージ=フィクションを共有している。
そこに「時間」が加わり、滝は「物語」になる。「こんなことがあったわねえ」と後で写真を眺めたり、そうして体験の記憶が「歴史」になる。
しかし現象としてはやはり「水が落ちてるだけ」なのだ。
ちと、抽象的な話になるけれど、「歴史」っていうもんは「テクスト=書かれたもの」であるなと、サミットのテレビ中継を見て改めて思ったのでした。
誰が言ったのだったか失念したけど、「物語」というのはいわばレース編みの模様みたいなもん。糸(意図)が交錯して形づくる「空白」の輪郭すなわち「構造」の解釈。
最近のコメント