宗教
私は俗にいう葬式仏教。宗派もよく知らん。知らんというか、聞いても聞いても忘れてしまう。
地下鉄サリン事件が1995年ですか。
21年前。私は27歳。やっと戯曲を書きはじめようかなってくらい。芝居の稽古してると近所の人に怪しまれましたね。実際、怪しいし。
そのほんの数年前まで主な営業先が霞ヶ関で、毎日通ってましたので、なんだか「逃げ切った」という気がしました。
よく神秘体験によって宗教にのめり込むっていいますね。
我思う故に我あり、じゃないですけど、「私」がこの目で見た、聞いたのだから間違いない、となるんですね。
宗教といわないまでも、自己啓発系なんてのもだいたいこんなじゃない? 一冊の本や人との出会いで人生変わったとか。
私はそういう経験がないんですね。
そりゃ影響受けたり、目から鱗が落ちることだってありますよ。でもだからってそれまでの自分の価値観が転倒するまでじゃない。
「宗教」って何だといえば、いろいろ言い方はあるんでしょうけど、要するに死生観なんだろうと思います。
よく、いまわの際で、川や花を見たって「体験談」を聞きますね。
最近、百閒の『冥途』を戯曲化しつつ思ったんですけども、そういう多くの日本人が共通してもつ「あの世」のイメージって、いつ、どうやって共有されたんだろうか?
この「共有」のことを私は「三途の川の岸辺に呼び集められる」ってキザにいってみたりします。
「三途の川」の切り口で「国家」みたいなもんが語れるんじゃないか、国民/国家の二項対立に基づくプロレタリア演劇みたいなもんを根底からひっくり返すホンが書けるんじゃないかと思って、吉本の『共同幻想論』を読んでみたりもしたんですが、なにいってんだかよくわかりませんでした。
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