対話の成立しない人間がつくる演劇
http://www.newsweekjapan.jp/hosoya/2015/07/post.php
『これほどまでに抽象的な平和を説くことに熱心で、これほどまでに他国の平和を実現することに無関心な国民も世界ではほかにいないのではないか。今、官邸や国会の周辺で安保法制案に反対する人々は、実際に戦闘が行われているウクライナ東部や、「イスラム国」の攻撃を受けているシリアにおいて、具体的にどのような措置を執ることで戦闘が終わるのか提案をすることを、なぜしないのだろうか。』
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いかにして「平和」を実現するか。その「方法」について議論しているときに、どれだけ自分がそれを強く望んでいるかをアピールするだけなのだから、話が噛み合うはずがない。
ところで「赤旗」によれば、〈戦争法案反対声明 賛同演劇団体106に〉なのだという。(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-31/2015073117_02_1.html)
この「106」も上記「抽象的な平和を説くことに熱心で」「他国の平和を実現することに無関心な国民」の典型だろう。〈戦争法案〉などというレッテル貼りが示唆的だが、イデオロギーの下に徒党を組んで内輪で互いの善人性を承認し合う(=選良意識)ばかりで、意見の異なる者の話をまるで聞こうとしない。独善的で他者との対話が成立しないのだ。
対話の成立しない人間がつくる演劇って何なのかと、同業者として思う。
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