謙虚
「生態系を守れ」的な言説を私は必ずしも否定しないけれども、それをいうとき、「人間」の視点は必ず生態系の外側に設定されている。そうしなければ全体を俯瞰することができないからで、ならばここでいう「自然」は、あくまで〈人間にとっての〉という注釈付きの、限定された「自然」ということになる。
この自覚。自覚なき「良心」は欺瞞でしかない。欺瞞に基づく思考のフレームで、謙虚なふりをすればするほど(「人間てなんて罪深い生き物なの!」というような)、むしろ傲慢さが際立つ。俗に言う「自虐史観」てやつと構造は一緒だ。
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