寝ずに書く
1日24時間のうち、劇作家が創作にあてるに値する“冴えた”時間は、せいぜい3~4時間くらいなもんじゃないかと思う。もちろん個人差はあるだろうけど。
仮に残りの時間がすべてその「3~4時間」を再生産するために費やされていると、ちょっと資本論チックに考えるなら、一枚の原稿に乗っかってくるコストは膨大なものだ。
翻っていえば、「寝ずに書いた」などと作者が嘯くホンは、すこぶる省コストということになる。そしてそれは、たいがい所詮その程度のもんである。
実際、そういう芝居は「ああ、寝ずに書いたのだな」と、一目でわかる。要するに、ぜんぜん練られてないわけで、何の自慢にもなりゃしない。
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