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2014年10月19日 (日)

中腰

ああでもない、こうでもない、と自己相対化を繰り返し、いわば「中腰」の状態で逡巡を重ねるのは確かにシンドイものだ。優柔不断の誹りも受けるし、ときに離人症気味にもなるし。
いっそ「座る」か「立つ」かすっきり態度を決めてしまえば、健康的で、楽になるには違いない。有用性の裏書きでもあればなお、自己正当化もしやすかろう。
だが私は決してそうしたくない。
それは「思考停止」ということに他ならず、停止した思考は、たちまち陳腐な情緒の渦に飲み込まれてしまうからだ。
結果、手垢まみれの図式に沿った通俗的な言説を「自分の言葉」として吐くことになる。そんな言葉で綴られた戯曲にテクストとしての価値はない。
つまり、自己相対化の視点を欠いた人間に芝居を書く資格などないのだ。

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