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2014年9月 5日 (金)

足のサイズ

たとえば登場人物Aの足のサイズをどうやって観客に知らせるか。

A(独白)「私の足のサイズは23です」

あまりにも単刀直入な「説明」。

B「Aって足のサイズいくつだっけ?」
A「23よ」

ダイアローグの体裁を採ってるだけマシにも見えるが、実は独白よりタチが悪い、と私は思う。
私だったら、せめて、こうする。

C「いらっしゃいませ。よかったら履いてみてください」
B「これなんか可愛いんじゃね?」
A「うん」(靴を履く)
C「いかがですか?」
A「うーん、ちょっと小さいみたい」
B「もうひとつ、上のサイズ、ありますか?」
C「いくつでしょう?」
A「23」
C「少々お待ちください」

これくらいやってはじめて「描写」といえるんではないか?
Cは靴屋の店員らしいと、わかるだろう。
では、AとBの関係は?
恋人同士かもしれないし、兄妹かもしれない。いずれにせよ私はそれをあらかじめ決めて書いていない。書いてしまってから二人の関係についてあれこれ想像を巡らせるのだ。
すべてがそうだとは言わないが、かようにテクストが作者をして登場人物の関係性を決定せしめる、ということはしばしばありうる。
「書かされる」というのは、そういうこと。

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