関係性
無関心はいけないことだ、と言われるけれど、そしてある局面においては確かにそのとおりなのだろうけれど、通俗道徳めいたその命題は、常に真実であるわけじゃない。関心持った結果が相手の足を引っ張ることなら、無関心でいてくれた方がよほどマシというものだ。
「可愛さ余って憎さ百倍」というけれど、それは確かにそうなのであって、他人の幸福を願うという行為は、ひとたび状況がひっくり返れば、相手の不幸を願うことに繋がる。醜悪なことだとは思うけれど、実際、この世の中で、それはしばしば起こりうる。
そうした「関係性」の現実から目をそらす者に、少なくとも劇を書く資格はない。
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