怪男児 麿赤兒がゆく 憂き世 戯れて候ふ
唐組の『電子城2』が上演されたのはいつだったか?
そう思い、上演記録を調べてみたら1991/05/11~06/23であるという。
その年、私は大学を卒業し、就職して上京した。しかし演劇への未練たらたらで、日々悶々としながら新入社員研修を受けていた。
そんなある日、新宿の花園神社で『電子城2』を観たのだった。
神社の境内で、腰にガチ袋を下げ、テントを建てる若い役者の姿を、私は羨望の眼差しで見、己のスーツ姿に恥じ入ったものだ。
その芝居に、麿赤児が出演していた。
もちろん麿赤児という俳優は知っていたのだけれど、噂に違わぬ怪優ぶりに、私はすっかり度肝を抜かれてしまった。
怪優はスカートをひらひらさせて「少女」を演じていた。
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