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2014年8月31日 (日)

作者の死

小学生の頃、上手いは上手いが、いかにも凡庸な花の絵を教師に見せられ、感想を求められたので、感じたままのことを言ったら、叱られた。
その絵は両手の不自由な身体障害者が筆を口にくわえて描いたのだという。制作過程の苦労を思え、と。
なるほど、「苦労」は想像できる。だが、それと作品の評価は別ではないか、と子供心に思ったものだ。

ポストモダン批評全盛時ならば、むしろ「作者」を問題にするほうが野暮とされたことだろう。けれどロラン・バルトの「作者の死」も、確かに“屁理屈”の感がある。今は、「コンテクストもテクストの一部」くらいの解釈が、一般的な落としどころとなっているのか。

あの絵を今、再び見たとしら、私はどういう感想を抱き、何を述べることになるだろう。

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