受信機
まだ書かれてもいないし、おそらく今後も書かれることのないホンの話など、テキトーに聞き流せばよかったのだが、その構想の、あまりに短絡的で牽強付会な因果関係の設定と、俗にいう「ネトウヨ」レベルの陳腐な愛国イデオロギーにうんざりし、思わず素直に感想を述べてしまった。
言わないでいいことを言ってしまうのが私の悪い癖で、相手が激昂するのも、まあ無理もないなと、いつも後になって思うのだけれど、しかしこの文学的カンの悪さは、少なくともホンを書こうなどという人間にとって、ちょっと救いようがないな、と思ったのも事実だ。
「結局、好みは人それぞれ」というところに話を落とし込もうとする判断停止ぶりもセンスが悪い。「好み」の問題なんかじゃないと私は確信を持っていえる。なぜなら、その「問題」の8割方は、単純な技術論に還元できてしまうからだ。
端的にいって通俗的でバカ丸出しなのである。
けれど、そのことを、相手に理解させるのはすこぶる難しい。まず不可能だ。どんなに電波を送信しても、受信機が壊れていたんじゃ話にならない。
というか、仮に理解したとこで、どうなる?
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