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2014年7月 3日 (木)

みんな

いわゆる“平和主義者”はその傾向として、〈国家=悪/民衆=善〉というマルクス主義的二項対立(というよりもはや「悪い王様」が出てくる児童文学)の一面的な世界観に強く支配されている。
自分と意見の異なる相手には、「利権」だとか何だとか、陰謀論めいた根拠薄弱なレッテルを貼り、それに対して、蓋然性に基づく反論がなされれば、それでも「ない、とは言い切れない」と〈悪魔の証明〉を盾にする。
なんだかどこかで見た光景だ。

彼らはその単細胞ぶりゆえに、〈巨悪の隠蔽する「事実」を民衆が暴く〉という構図の、マンガチックなストーリーにすこぶる弱い。
そうして自分の望む「結末」を正当化してくれる場合に限り、「現場の声」なるものを絶対視する。
ご都合主義であるばかりでなく、非常に権威主義的なのだ。

感心するのは、論敵を「攻撃」する際にはいつも、おのが無知と思考の怠慢をテコにして俗情との結託をはかり、保身のために〈素朴な善人〉のペルソナをかぶるのを決して忘れないことだ。
自分の背後に、自分と価値観の似た〈みんな〉を設定しておく。彼らに守られることをアテにしながら、しかし彼らのために自分が矢面に立つ気は、さらさら、ない。
なるほど、集団的自衛権の意義を理解しないのも頷ける。

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