臨在感的把握
http://www.asahi.com/articles/CMTW1403180700001.html
給食に地元食材 母ら「使わないで」(2014.3.18 朝日新聞)
●いわき市長へ6800人分の署名提出
いわき市の母親らでつくるグループが17日、子どもを内部被曝(ひばく)から守るためとして、学校給食で地元の食材を使わないよう求める約6800人分の署名を清水敏男市長に提出した。市は新年度産のいわきのコメを給食に使うことを検討しており、市長は「どういうやり方がいいかを学校や地域の皆さんと考え、総合的に判断したい」と応じた。
市内の市立小中学校ではかつて食材品目の約30%が県内産だったが、原発事故後の現在はタマネギやナメコといった野菜など約2・6%にとどまり、コメは北海道産を使っている。
市側が市内産コメの提供再開を検討し始めたため、グループは今年1月から2月にかけて署名を集めた。(1)市の検査では放射性セシウムは測定できるが、ストロンチウムやプルトニウムを測れない(2)基準値を下回る食材でも、子どもが食べ続けた場合の影響がわからない――などの理由から、地元の食材を使わないよう求めている。
グループ代表の鈴木さおりさん(44)は「風評被害払拭(ふっしょく)のために急いで給食に地元のものを使うのは、子どもの未来への配慮を欠いている」と指摘し、市長に「念には念を入れて安全な環境をつくりたい」と訴えた。グループは今後も署名活動を続けるという。(根岸拓朗)
「子を思う母の気持ち」、その動機の純粋さは全肯定されねばならぬというような“雰囲気”と、福島産の農産物に対する自分勝手な思い込み=臨在感的把握(山本七平)とは、通底するものがある。
だが客観的には、今や福島産の食材は厳しい検査を経て、むしろ日本一「安全」だろう。それを示す科学的データだって、我々一般人が、いくらでも手にすることができる。
その上でなお、この手のいわゆる“放射脳”に対し、「気持ちはわかる」「感じ方は人それぞれ」などと、共感できるほど私は寛容にできてない。本当に子供のことを思うならば科学的事実に目を向けるべきだ。それをせず、意識的にか無意識的にか、左巻きの「運動」に利用されているのも気に入らない。また一人の演劇人として、これを善人ヅラして助長する作家や演出家のいまだ多くいることに、怒りを禁じ得ない。
この三年間、風評を拭い去るために懸命な努力を重ねてきた者たちのことは、どう考えるのか?
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