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2012年3月

2012年3月30日 (金)

団地妻

ハードディスクを整理していたら、風俗店の写真が出てきた。
法事で札幌に行ったとき、北24条で撮ったのだ。
何やってんだ、と思うだろうが、この辺りはススキノに次ぐ繁華街で、かつ学生の多く住む場所でもあり、私も一時期、この界隈に住んでおり、今はどーなってんのかなあ、と訪ねてみたというわけだ。
昔は店名を「団地妻」といった。
 
「団地妻」の看板は、表通りに面して、やけに堂々と建っており、これを目にしない学生はいない。その「昭和」なネーミングと、「うきうき さろん♪」というキャッチコピーが、妙に印象に残った。(ちなみに入店したことはないです)
 
時を経て、どういういきさつか店名は変わってしまったようだが、看板のけばけばしい色もデザインも、当時の面影を色濃く残している。

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2012年3月29日 (木)

Chthonic

台湾のシンフォニック・ブラックメタルバンド「ソニック」。
メタル好きの私だけれど、ブラックメタルは普段聴かない。
なのになぜこれに限って例外なのか?
それは女性ベーシスト、ドリスの美貌のためだよ。

2012年3月28日 (水)

新車

私の生まれ故郷は“スバル”で知られる自動車会社の企業城下町で、父も定年までその会社に勤めており、だから今までずっとスバルに乗り続けてきたのだけれど、最近、新車を買って、それがはじめて“トヨタ”なのだった。
なぜ? 
という私の問いに、返ってきた答えは、「車を買い換えるのも、これが最後だから」。
答えになっていない気もするが、しかしそうか、平均寿命を思えば、これが「最後」ということになるのか、と私は押し黙ってしまう…。

2012年3月27日 (火)

Waltz for Debby

大学時代、同級生にCDを借りた。
彼は私と同郷で、だから私と同じく高校は男子校で、その反動なのか、どうすれば女にモテるかばかりいつも考えてて、奇妙な帽子を学校に被ってきたり、それで実際モテたという話も聞かず、要するに、イタい人だった。
 
そんな彼が、これまたモテるためかどうかわからないけど、ハマっていたのが村上春樹。
『ノルウェイの森』もいち早く読破した。
その小説の中で、主人公のワタナベくんが聴いてたレコードが『ワルツ・フォー・デビー』。村上春樹効果で、CDもバカ売れしたらしい。

https://youtu.be/W3wq7ejawIA

2012年3月26日 (月)

超大作

ひとつ前のエントリで「超大作」とか書いたものだから、これを思い出してしまった。

 

『BANANA FISH』吉田秋生

422870_166037493508829_1000030773_2 1985年~1994年、別冊少女コミックに連載された長編漫画。
小学館漫画文庫で、全11巻+番外編1巻。本編の1巻から順に読んだ、あたりまえだけど。
そして2巻の巻末、渡辺えり子のエッセイで、早くも主人公のたどる結末を知る。俗にいうネタバレってやつ。気にする方は注意されたし。(私は全然気にしないけど)

その「結末」のあり方に、読者の間で賛否があるという。
ヒット作の宿命だろう。私はこの終わり方でいいと思う。というか、これがほとんどベストでは?
むしろ後日談の「光の庭」が、私には興醒めだった。
確かにこれはこれでよくできた話だし、ホロリと泣けもするのだけれど、所詮、登場人物たちからの「もらい泣き」なのだ。
主人公アッシュの思い出に涙する“特権”は、この超大作を読み終えた「読者」のものであり、登場人物たちのものではないハズなのに。

2012年3月24日 (土)

LOUDNESS LIVE THE ROAD TO THE NEXT STAGE ~Eve to Dawn~

2012.3.24 17:30@渋谷公会堂

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2012年3月23日 (金)

甲子園

故郷群馬県から、タカタカ(高崎高校)が甲子園に出るんだそうだ。すごい!
タカタカっていえば、群馬じゃマエタカ(前橋高校)と並ぶ名門校で、福田赳夫や中曽根康弘ら、多くの著名人が輩出した。(今、私は「輩出する」を自動詞として使ったが、違和感ある人は辞書ひいてみ)
なので滅多に野球など見ない私が、珍しくテレビで観戦しようとしたら、雨で順延だとか…。
  
ところで私の母校は甲子園に出たことがない。
その前段階の地区予選では、私の在学中、そこそこいいとこまでいった。
くだんのタカタカやマエタカ同様、私の母校も男子校(群馬の県立高校って新設校を除き、たいてい男子校/女子校に分かれてるのだ)で、チアガールなど当然いない。
「やりましょか?」と、隣の女子校から申し入れがあったらしいが、どういうわけか断ってしまった!

2012年3月20日 (火)

Fさん

Fさんのこと覚えてる?
実家に帰省した際、妹にそう問われ、私は首をかしげた。
私の同級生だという。今、妹と一緒の職場で働いているのだ。
「同級生って、中学の?」
「小学校と中学校」
私はまったく覚えてないのだけれど、相手は私のことをよく覚えているという。
「漫画を描いていたでしょう?」
「誰が?」
「お兄ちゃんがだよ」
   
そういえば中学の時、私は学校の先生をモデルにした4コマ漫画を描いたことがあるのだった。ほとんど悪ふざけで、漫画の内容はシュールというか、デタラメ。到底読者に理解されたとも思えないのだが、藁半紙に学校の印刷機で印刷し、ホチキスで留めて1冊100円で販売したところ、100冊近く刷って、なぜかソールドアウト! 原価ゼロで、ぼろ儲けである。
それを聞きつけ、漫画家志望だというべつのクラスの女子がライバル心むき出しで、そんなに人気の作品なら読んでみたいから一冊分けてくれないか、と母親を通して言ってきた。

そうか、あれがFさんか!
しかし今では、自作の戯曲を100冊売るったら、容易なことでない。

2012年3月19日 (月)

うめたて

川崎駅からバスに乗り、浮島へ。工場の、低く唸るような機械音が、人気のない埋立地を覆っている。トラックなんかは頻繁に行き過ぎるのに、歩行者とは一人も遇わない。
これを「巨大な静けさ」と形容したのは、80~90年代に若者に人気を博した、ZELDAというニューウェーヴバンド。その「うめたて」という曲を鼻歌で歌いつつ、まっすぐな道を、ずんずん歩く。

 

https://youtu.be/kl5sIt6u1xg

2012年3月15日 (木)

カップ

愛用のコーヒーカップが見つからない。
流しにも、食器棚にも、念のため書斎を覗いてみたが、どこにもない。
ひょっとして妻が割ってしまい、黙っているのかも。なんて女だ! 
しょうがないので、べつのマグカップに粉末のインスタントコーヒーを入れ、水に溶かす。お湯を沸かすのがめんどくさいとき、これをレンジでチンしちゃえばいいのだ。
で、あった。くだんのコーヒーカップが、電子レンジの中に。

2012年3月11日 (日)

浮力

沈むようにぐっすり眠る。
それでも夢から覚めるところを見ると、どうやら魂には浮力がはたらく。

2012年3月10日 (土)

カタログ通販

カタログ通販で買物しようと、妻が申込書にボールペンで記入していた。
「そんなの、いまどき、ネットから注文できるでしょーが」
そう言って、私が代行してやる。
しかし、サイトのつくりがひどくわかりにくく、本来適用されるはずの割引が適用されぬ形で注文が完了してしまった。そのくらい、諦めても良かったのだが、しかしやっぱり納得いかず、通販会社に電話したらオペレーターが大儀そうに対処のし方を教えてくれ、私は再びパソコンに向かい、教えられた通りにやろうとしたのだけど、うまくいかない。
もう一度しつこく電話した。
今度はべつのオペレーターが出て、すると、さっき教えられたことがウソだったと判明。
ウソというか、間違えというか、単に相手もよくわかっていなかったのだろうけれど、私のイライラはそこで頂点に達し、
「もう、いいッ。めんどくさい!」
と、注文じたいをキャンセル。
そんなわけで、妻はいまだその商品を手にできていない。

2012年3月 9日 (金)

夢を見た⑤

友人と道を歩いていると、向こうから見覚えのある男がやってき来た。
父に濡れ衣を着せた詐欺師らしい。
なのですれ違いざま、男にあっかんべーをしてやったら、いきなり友人が私の胸ぐらを捕んで言った。
「無礼じゃないか!」
私はあわててその手を解きながら、あっかんべーを、ほんとは誰にしたかったのだか、わからなくなった。

2012年3月 6日 (火)

ポンプかね

靴の爪先で、校庭の地面に大きな「田」の字を書き、中の「十」を二重線にして、中心にできた「口」に「×」を書く。
「田」の一つの隅に弧を描いて扇形にし、そこを味方の陣地とする。
敵は、「十」の二重線の内側に行動が制限されている。
その敵にタッチされることなく、左回り(あるいは右回り)に一周して戻ってくれば、一点。
「田」の真中を斜めに突っ切って近道するのも、あり。
ただし、中心の「×」は、地雷と呼ばれ、敵も味方も踏んではならない。
 
扇形の陣地にいる側が「ポンプかね?」と声をかけ、相手が「ポンプだよ」と返すと、ゲームが開始される。なので、この遊びそのものの名称が「ポンプかね」と呼ばれていたのだが、何で「ポンプ」なのか?
知り合いに聞いても、知る人が一人もいない。
私と同じ小学校を卒業した4つ下の妹に聞いても、そもそもそんな遊びを知らないという。

2012年3月 3日 (土)

THUNDER IN THE EAST

すべてが右肩上がりだった。国内総生産は伸び続け、土地神話と賃金の下方硬直性が揺るぎないものと信じられていた。
LOUDNESSがアメリカ進出を果たしたのはそんな時代。
アトランティック・レコードと契約し、「THUNDER IN THE EAST」はビルボード誌アルバム・チャートの74位をマークした。
私は田舎の中学生だった。今履いている靴は来年には小さすぎて履けなくなる、そんな肉体的成長と、国産ロックバンドの海外進出を同期させて、時代を内面化していたように、今になって思う。

 

https://youtu.be/7U7_o7kHm-8

運転免許

18歳の夏だか秋だかに、自動車の運転免許を取った。
 
正月に帰省して、父の車を借り、地元の友人と遊びほうけた。
そうして深夜に帰宅し、華麗に車庫入れしようとしたら、ガリガリガリ! 
あちゃあ! 
…しかしまあ、夜中に大騒ぎするほどでもないか、ガレージに少し擦っただけだし。と、そのままこっそり二階に上がり、ベッドにもぐり込んだ。
 
翌朝、カンカンいう物音で目が覚めた。
朝っぱらからうるせえなあ、と窓から外を覗くと、父がハンマーで、凹んだ車のドアを内側から叩いて直していた。
 
それでさすがに私も懲りて、しばらくペイパードライバーだったのだが、90年代半ば、正式に運転できぬ身となった。
免許の更新手続きを忘れていたんである。
芝居のための金策で、近所の古本屋に漫画本を売りに行き、身分証明書として運転免許を出した時、それが失効していることに気がついた。
大慌てでその日の内に警察へ行ったのだけど、すでに失効から半年以上が過ぎていて、またイチから取り直さねばならなぬと婦警さんに冷たく言われ、「はあ?!」と逆ギレ。

 

そんなわけで、私は今、車の免許を持ってない。

2012年3月 2日 (金)

百貨劇場

札幌時代に所属していた劇団は自前の小屋を持っていた。
“持っていた”といっても賃貸で、週の半分を劇団が借り、残りの半分を地元の合唱団が使用していた。公演時には一週間から十日、ぶっ通しで借りることになるので、合唱団と交渉し、折り合いをつける必要がある。
そうして行われた公演の、写真の一枚が、これ。

 

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元は鉄工所か何かだったらしいく、けっこうタッパがある。外階段を上った二階に、劇団と合唱団の事務所があり、二つは入口が靴箱で仕切られていた。共用のトイレと台所があり、水道からホースで水を引いて、舞台に雨を降らせたこともあるらしい。
 
最大の難点は舞台奥に出入口がないこと。
壁の高いところに換気用の小さな窓があるのみ。
だから客入れが始まってからの役者の舞台への出入りは、壁によじ登ってその小窓から、まるで泥棒みたいにしてやるよりなかった。
楽屋なんて、もちろん、ない。そんなものは“芸能人”が優雅にくつろぐ場所だと思っていた。
 
客席は雛壇の桟敷で“常識的”には50人、“よいしょ”と無理して80人、写真の芝居では、さらに無茶して、100人近く入れていたと記憶する。
私は舞台上で軽く酸欠になった。
何もかもが手作りで、たとえば灯体を吊すバーは、垂木に黒ペンキを塗ったのを、鉄骨の梁に渡してある。
舞台奥の暗幕は黒いゴミ袋をセロテープでつなぎ合わせて大きな一枚物としたものが吊ってある。
客席の隅に、これも手作りのオペ室があり、演出家自ら音響のオペをしていた。
装置はもちろん、すべて劇団員のタタキによる。

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